日本出版美術家連盟 退会のお知らせ


※平成29年1月20日追記
退会した日本出版美術家連盟に関するやり取りは、遺恨を残さぬために今後、原則公開する所存です。
先方及び、なかの真実による、手紙の書面・電子メール等のやり取りを、
当ブログ・Facebook公式ページ・Facebook個人アカウント・Twitterにて、公開することを、ここに宣言いたします。

なかの真実


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拝啓 寒気厳しき折、皆様いかがお過ごしでしょうか。
日頃は格別のお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。

さて、誠に心苦しいところではありますが、平成28年12月16日を持ちまして、日本出版美術家連盟(JPAL)を退会致す事になりました。また、他6名もご退会の運びとなりました。

会長       濱野彰親
副会長      水野行雄
理事長      岐部たかし
美著連会計・理事 星恵美子
推薦理事     上田信
名誉会員     安東延由 (12月2日退会)
一般会員     ウザワジュンヤ
         なかの真実
以上8名


※要望をいただき、濱野元会長の印影を削除しました。平成29年1月19日。


不肖の身でありながら、2年2カ月に渡りJPAL会員として、紀伊國屋展、連盟展、クロッキー会ディセーニョ、そして今年はNY展と大変素晴らしいイベントに参加出来ました事は、一重に皆様のご助言ご指導の賜にほかならず、心より御礼申し上げます。殊、事務局補佐として内外活動に携われたことは、私の人生において大変貴重な経験となりました。

JPALに入会し、濱野彰親会長、設立者の岩田専太郎、山川惣治、加藤敏郎、小松崎茂、伊勢田邦貴、堂昌一、長岡秀星、素晴らしい挿絵画家たちの存在を知り原画を拝見し、制作に於いて影響を受けました。NYに旅立つ数日前には麗子会長夫人からお電話をいただき、「私たち会員の作品を飾りに行ってくれてありがとう。気をつけて行ってきてくださいね。」とお心遣いのお言葉をいただき、とても嬉しく、心強い気持ちで渡航することができました。

水野先生は、私が「こういう絵が描けるようになりたい」や、「ここが分からない」など絵の相談をすると、「いい資料を持っているよ。送ります。」と言って、いつもお手紙でお送りくださいました。それらの資料は大事にファイリングし、制作の参考にさせていただいております。また、ご自身の制作工程や技術を惜しみなく、分け隔てなく誰にでもご教授くださいました。

岐部先生は、「基本を怠らないように鍛錬することを、絵描きは忘れてはならない。」と、絵描きとして生きていく姿勢を示してくださいました。「身につけた技術は絶対にあなたを裏切らない。だから、がんばってね。」という言葉がずっと心に残っています。展覧会の受付のやり方、お越しいただいたお客様へ礼儀をつくすこと、絵を描くこと以外の、画家としての社会的常識も、ご自身の行動をもって教えてくださったのだと思っています。

星先生は、いつも誰よりも汗を流し、会員のために尽力されていました。展覧会の搬入時には一番早く入場し設営を取りまとめ、一番最後に鍵を閉めゴミ捨てまでされていました。また、私が「挿絵を描きたい、勉強したい」と言うと、岩田専太郎の画集や木俣清史の単行本など、貴重な書籍を貸してくださり、白と黒の比率や構成、一枚あたりにかける時間、一日に描く枚数、一週間の作業進行、仕事として描く「挿絵」のことをたくさん語っていただきました。他にも、パーティーに参加した際の立ち振る舞い方、名刺交換の仕方、営業の仕方も丁寧に言葉と行動でご教授くださいました。
NY展のスタッフとして星先生と過ごした最後の日の夜、なんとなく自分のコンプレックスを打ち明けました。それは高校生の時も美大に通っていた時も、講師や教授に指摘された「慎重で臆病な性格だから、作品が小さい、もっと大胆さが欲しい」と言われたことでした。それが30代になった今でも自分の中には欠点として強く認識されていて、どうしたら大胆になれるだろう、作品の存在感が強くなるだろう、この性格では一生無理なのだろうか…と思い続けていました。そしたら星先生は「慎重なこと臆病なことの何が悪い。そのまま続ければいい。慎重なまま、臆病なまま絵を何十年も描き続けていけば、それが正解になるんだよ。それがなかのさんの絵の良さになるんだよ。」とお言葉をいただきました。今までそんな風に思えたことはなかったですし、悪いことじゃないんだ、そのまま続けてもいいんだと思うと、憑き物が落ちたように気が楽になり、絵を描くことがもっと楽しくなりました。

上田先生とは、今年の7月のNY展でのサイン会をお手伝いした際に、素晴らしいドローイングを描かれ、プロの手仕事を間近で拝見することができました。下描きなしで数分でゼロ戦や戦車、ガンダム、シャアザク…お客様とお話しながら笑顔であっという間に描きあげるその姿に憧れました。

先生方は技術的なことや社会常識だけでなく、それぞれの人生の中で導き出された、プロの挿絵画家として生きていくための精神と美学を、私に伝えてくださいました。先生方には、言葉では言い尽くせないほど、深く感謝致しております。心から尊敬しております。恩返しがしたい、そのためにこれから頑張っていこうと思っていましたが、それが叶うことなく、このまま終わってしまうことが悔しく、不甲斐ない気持ちでいっぱいです。

これからもJPALでの経験を生かし、また皆様のご教示を教訓として、制作に勤しみ、いつか皆様のお役に立てればと考えております。どうか今後とも一層のお引き立て宜しくお願い致します。

私の後任と致しまして、クロッキー会ディセーニョに於きましては多屋光孫さんが暫定として2017年1月20日以降の業務に当たりますので、なにとぞ私同様、お引き立て下さいますよう宜しくお願い申し上げます。
最後になりましたが、皆様のご健康とますますのご発展をお祈り致します。
本来なら直接皆様にご挨拶をすべきところ、ブログ上でのご挨拶にて失礼致します。
敬具

平成28年12月18日
なかの真実